お金にまつわるコラム 借金滞納

借金返済がキツイ!返済しなくていよくなる抜け道はないの?

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借金の返済を逃れる抜け道はないけど知っておくといいこと

最終返済日から5年が経過していたら消滅時効

借金も貸主側からすれば貸金請求権という債権です。これは、時効により消滅するケースがあります。

 

消滅時効が出来上がるまでの期間について民法から引用します。

権利を行使することができることを知った時から5年間」または「権利を行使することができる時から10年間

(引用:民法167条1項)

上記のどちらか早い方になります。

 

貸金業者や銀行からの借金の場合,時効の更新(中断)がされていない限り,「返済期限の日から5年間」返済をしなかったときには,時効により消滅すると考えておけばよいでしょう。

 

連帯保証人を立てている場合

債務者が支払いを拒むと債権者は即時、連帯保証人へ督促が向かいます。

連帯保証人と保証人は厳然と義務が異なります。

連帯保証人は「催告の抗弁」、「検索の抗弁」ができません

 

連帯保証人とは、債務者が金銭を弁済しない時に、債務者の代理として、借金を弁済することを決めた保証人です。

保証人には付与される、催告,検索の抗弁権を排除された人のことを言います。

 

催告の抗弁権とは、債権者(金銭の貸し手)から保証人が「貸したお金を返金して欲しい」などといった請求を享受したとき、自分より前に債務者に対して請求して欲しいと訴え掛けられる権利を意味します。

 

また、検索の抗弁権とは、自分より債務者の財産を前もって先に差し押さえる様に訴え掛けられる権利を意味します。

 

債務者が自己破産・免責してしまった場合、債務者本人は債務の返済を免れることになりますが、連帯保証人の返済義務は残ります。

債務者の残債を保証人が支払えない時には、保証人の不動産や給料が差し押さえられる場合もあります。

 

 

 

ヤミ金からの借り入れは返済しなくてよい抜け道がある

お金がないからと言って「ヤミ金」に関与することは望ましくないですが、仮にヤミ金から貸付を受けた場合、いざとなればヤミ金へ返済する義務はないといった話を、見聞きした方もいらっしゃると思います。

 

借り逃げにあたるのでは?とか、それはかなり自分にとって都合が良い話なのでは?とか、冗談でしょうと思う方もいらっしゃると思われますが、法律の範囲を逸脱した利息のヤミ金において、返済する義務はないとなっております。

ここまで聞いて安堵した方がいるかもしれませんが、現実には借り逃げすることは大きな危険がつきまとうので気を付けてください。

 

ヤミ業者の貸付は無効で利息・元金の返済はしなくてよい

出資法においては、年率で109.5%を利息の限度にしています。

これを超過する年率の貸付契約は、契約そのものが無効となります。

 

平成20年(2008年)6月10日、「ヤミ金融業者が著しく高い利率で貸し付けたケースでは、利息分ばかりか、既に支払った元金・利息の全ての金額を損害としまして請求することが可能である」という内容の判断が最高裁で下されましたので、アウトラインを記述します。

 

ヤミ金融業者が借主(被害者)に著しく高利(年利数百%~数千%)で貸し付けた場合、ヤミ金融業者は元金の返還を請求することができない。

 

ヤミ金被害者の権利のアウトライン

  • 借主(被害者)は、元金についてもヤミ金融業者に返還する義務がない
  • 借主(被害者)がこのようなヤミ金融業者に対して損害賠償請求を行った場合、損害額から元金分は減額されない
  • 支払った元金・利息の全額を損害として請求することができる

 

 

 

ただし悪意のある借り逃げは詐欺で犯罪になる

 

法外な利息の借金というのは、元金も利息も返済を行わなくていという法的根拠があっても、「ヤミ金から借り逃げすることを狙って借金してもOK」というわけじゃありません。

 

もとを正せば「弁済する意思が一切無いのにお金を借りる」といった行為に関しては、詐欺にあてはまり、借りた側も犯罪に問われることが想定されます。

 

民法1条2項を抜粋します。

「権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行なわなければならない」

 

民法でこのように定めていますので、悪意の借り逃げ行為は、この規則に違反すると考えることが出来ます。

 

一般に「開始時から弁済するつもりのなかった債務者」というのは、先に解説した不法原因給付の法理で救済がなされないことが多いです。

 

 

 

合法的な借金返済の抜け道は債務整理

結論から述べると、借金は債務整理によって合法的に減額可能です。

 

債務整理は、裁判または弁護士を通すことにより、借金を減額させることが出来る手続きです。

債務整理による借金減額というのは、法律がベースになって認知されております。

 

では借金を合法的に減らすための方法は何があるか、以下の4点について紹介します。

 

No 方 法 概  要
任意整理 借入先と交渉することで、借金の利息をカットする手続き
過払い金請求 貸金業者に払いすぎた利息(違法に払わされた利息)を取り戻す手続き
個人再生 裁判所を介して、借金を原則5分の1程度まで大幅減額できる手続き
自己破産 裁判所を介して、借金を全額免除する手続き

 

債務整理のタイプ毎に、減額可能な借金の金額や、システムの違いがあるので、債務整理で借金を減らすにあたっては、自分自身に適したやり方を選択することが肝心です。

 

借金の減額やチャラにする法の抜け道は債務整理

任意整理とは、債務整理のうちでも、比較的選ばれる傾向が強い手続きです。

任意整理は、裁判所を介さずに実行します。

弁護士などのエキスパートと債権者が、債務者の将来的な返済方法はもちろん、弁済総額に関して決定していくのです。

 

殆どの場合、任意整理をすることにより、将来的な利息の支払いが不要となり、残りの借金を短くて3年、長くて5年かけて弁済していくことになっています。

 

任意整理を行うと、当然借金は減額されることとなりますが、複数ある債務整理の手続きのうち、減額率は極めて低めとなっています。

任意整理では、よほどのことがなければ元金が減らないという特徴があるからです。

 

減らしていけるのは、基本、任意整理の合意後から将来にかかる利息を指します。

将来の利息は、カットされるか大幅に減額してくれることになりますが、借金の元金自体は全て残ってしますので、これは払わなければならないのです。

 

例:元金100万円の借金

 

任意整理を行なうと、元金100万円に発生する将来の利息は、支払い免除されます。

しかし100万円自体は、返済していかなくてはなりません。

 

元金が少なくならない任意整理というのは、自己破産や個人再生と照らし合わせると、借金減額の効果が小さいように感じるのではないかと思われます。

ただし、自己破産や個人再生は、債務者に少なからずマイナスな面が存在するので、債務者本人の希望や生活状況などにおいて、理想とする手続きとは異なることも多々あります。

 

債務整理のうち、最もポピュラーな任意整理が、借金のどの部分がどれだけ減額されるのか、詳しく見ていきます。

 

 1)将来利息

任意整理では将来利息が全額カットもしくは大幅減額されます。

将来利息とは、債権者との合意後、完済までに発生する利息です。

 

元金100万円の借金のある人が、任意整理で100万円だけを支払うことで同意をしたとします。そのタイミングからは利息が生じません。

 

 2)遅延損害金

遅延損害金とは、債務者が借金の支払いを延滞したことで、債権者に生じる損害に対する賠償金になります。

消費者金融やカード会社との契約には、支払いの延滞をしたら年利で18~20%程度の遅延損害金が発生すると決められているケースが多々あります。

 

任意整理を行なうと、同意した内容に応じてちゃんと弁済する限り、当初からの契約によってもたらされるべき遅延損害金を免れることができます。

 

 3)経過利息

経過利息とは、任意整理の手続きをスタート後、合意時までに発生した利息になります。

 

弁護士に任意整理の依頼をしても、すぐさま債権者と同意・即締結ということはありません。通常だと、短くて3カ月、長くて8ヵ月くらいの期間が必要です。

 

当該の任意整理交渉期間中も利息が生じ続けることになります。

それが「経過利息」なのです。

 

任意整理を行なうと、経過利息の支払いも回避することが可能です。

 

 4)過払い金があるケースでは、元金も減額されることになる

利息制限法による上限利率を超す取引があって、過払い金が生じている分においては、借金の元金が大きく減額されることがあります。

 

過払い金が生じている場合には、過払い金の額を元金から差し引きするためです。

 

例えば元金が100万円残存していても、過払い金が50万円生じているなら、残元本は50万円というわけです。

 

元金より過払い金の方がたくさんあれば、払いすぎのマイナスとなってしまうため過払い金が返還されることになります。

 

元金がもしも100万円残存していても、過払い金が150万円生じていたら、マイナス50万円となるため50万円が債務者に返還されることになります。

元金は完済されるので全ての支払は不要になって、借金生活から逃れられます。

 

任意整理においては、基本的には元金が全額残ったままですが、「過払い金があると元金まで減額されることになる」ということを覚えておくとよいでしょう。

 

 

 

債務整理の相談は専門家である弁護士へ

債務整理の申し込みを開始してみたところ、相談をスタートした時には予測してなかったことが何だかんだともたらされてくるケースがあります。

 

金融業者が交渉に応じない。かえって訴訟を起ち上げてきた。

任意整理で完結するつもりだったが、借入金額が多く分割で返済していけないと言われた。

 

など。

 

もしも、依頼人に予測することが不可能な事態が起こったとしても、全てに対応できるのが弁護士になります。

借金を解決するためにあれもこれもお願いしたいという方は、債務整理開始時から弁護士への依頼を検討すれば不安や心配はいりません。

 

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